活動報告
2009年7月4日に、ジャーナリスト上杉隆氏をコーディネーターとし、
渡辺喜美氏、江田けんじ氏をお迎えして新浦安にて行われたタウンミーティングの模様をお届け致します。
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挨拶
渡辺喜美氏 挨拶

みなさん、こんにちは。きょうは、私の古い友人で田中甲さんが、是非、浦安でタウンミーティングをやりたい、ということで、私も大変楽しみにご当地にやってまいりました次第です。
田中甲さんとは、私が自民党、甲さんが当時は民主党でしたかね。いろいろ談論風発交わした思い出がございます。ま、そもそも、我々、自民党と民主党に分かれていた時代もですね、「なんで俺たち別々の政党にいるんだろうね」っていう感じでしたよね?従って、まさにこれが今の政治の閉塞状況、つまり、自民党のなかでも、ばらばらなんですよ。民主党もばらばらなんです。どっちも呉越同舟なんですね。従って、いかに今、第三極が、大事か。こういう時代に今、なっちゃったんですね。そういう政治状況のなかでのタウンミーティングでございますから、今日は是非、お楽しみに聞いていただきたいと思います。
江田憲司氏 挨拶

どうもみなさん、こんにちは。きょうは国会議員時代、いっしょに行動をともにしておりました田中甲さんの地元に来ることができまして、感慨無量でございます。
田中甲さんと私は、完全無所属なんですよ、皆さん。どっかの砂浜をですね、竹刀をふりまわしているどっかの千葉県知事とはぜんぜん違うんですよ!わけが違うんです!とにかく、企業、団体献金は1円ももらっておりません。 なぜそんなことをやってきたかというと、選挙のときに、特定の団体から、大きな組織票をもらう、大きな多額のお金をもらう、そうすると、当選の暁には、恩返しのために、口利きをする。利益誘導する。これ、皆さん、人情じゃないですか? そこの根本を、断ち切らないとですね、えらそうなこといえないわけですよ。
今、われわれも、脱官僚。官僚国家の日本を変えよう。地域主権。地域のことは地域で決めよう。浦安のことは浦安市民が決めるんだ、と。こういった運動をしています。
民党も民主党もマニフェストではきれいごと言っても、実際、政権取ったらできないわけです。とにかくこういった田中甲さんみたいな、私、江田憲司も実践をしているような政治家じゃないとほんとにできないんです、しがらみを断ち切れないんです。そういうことを冒頭に申し上げます。
田中甲 挨拶

今年の1月、私にとって、もっとも衝撃的な出来事が起こりました。渡辺喜美さんが自民党を離党したんですね。ほんとに離党してくれたんですね。いやあ、私は嬉しかったですねえ!(会場拍手)
私は2003年の11月の選挙ではじめての落選の経験をしました。7回の選挙をやってきてはじめて落選したんですが、解散の前に、江田憲司さんといっしょに議員食堂で飯食ったんです。「甲さん、国会にこの選挙で戻ってきたら、いっしょにやろうね」ということを、江田先生、言ってくれましてね。そのとき、江田憲司さん、納豆、食ってましたけど、糸ひきながらですね、この人は粘るなと思って見てたんですが(笑い)。
先に、国会、継続して当選されていますから、江田さんと私が、今度、何としても、いっしょに当選させていただいて、同じ会派、もしかすると、ここまで言うと、私、顰蹙かうかもしれませんが、新しい政党の流れというものにつなげていく、きょうは会にしていきたいと思っているんです。みなさん、いかがですか。(会場拍手)。それ以上のことは、渡辺喜美さん、江田憲司さんにお任せいたしますけれども、そういうエネルギーを皆さん方、今日、ください。 田中甲です。どうぞよろしくおねがいいたします。
上杉隆氏 挨拶

ジャーナリストという職業柄、ふだんはひとりの政治家の方が中心となるような会はぜんぶお断りしているんですね。きょうは実は、田中甲さんからお話をいただいたときに、渡辺喜美さんと江田憲司さんも同席、ということを聞いてですね、こんな魅力的な会はないと。なぜならばいっぺんに取材ができると(笑い)。ということで、馳せ参じたわけです。
簡単にいえば、渡辺さんは、ご紹介のなかでもあったように、麻生自民党を飛び出して、そして離党までされたと。何より、自民党のなかを知り尽くしている大臣経験者。こんなおいしい話はないと。江田憲司さんは、みなさんご存知のように、橋本内閣で総理秘書官もやられて、さらにその前は、通産省のエリート官僚として、エリートでいいんですよね(笑い)。官僚機構を知り尽くした方だと。これは是非、お話を伺えればラッキーだと。
そして、田中甲さん。かつての民主党の5人のメンバーのひとりだとおっしゃってましたが、私もそのころ、鳩山邦夫さんの秘書をやっておりまして、その下で、田中さんとともに、可愛がっていただいたと。今、お返しが出来ればと思ってきょうは来たんですが。
そういう意味で、民主党の取材、それから地方選挙、地方は今やっていますが、東京都議会選挙、地方の議員出身の代議士として、いろいろな面で伺えることがあるなと思いまして、きょうは、そんな形で、司会というものの、取材をしながら司会をさせていただきたいと思います。よろしくおねがいいたします。
ディスカッション
麻生政権をどう見るか?
上杉
麻生政権は、今、非常に苦しい状況にあります。これは自民党の崩壊にもつながるのではないかといわれています。渡辺さんは、外から見るような形になって、麻生自民党というのはどのようにごらんになっていますか?
渡辺

私は麻生政権の中にはおりませんで、麻生さんが福田第二次内閣の幹事長におなりになったときに、首になった人間なんです。ですから、最初から外側から見ていたわけなんですけれども、私自身がぶれたわけではないんですね。私が今、自民党にいない理由は、私の信念が変わったのではなくて、ずっと同じことを言い続けてきたんですよ。公務員改革も、天下り規制も、行政改革もですね。ところが、麻生さん自身が、時計の針を逆に戻しちゃったんですね、20年か30年、昔に。
麻生さんに、一番影響力あるのは、40年選手の森さんなんですね。結局こういう、森さんなんかが、麻生さんに一番影響力を行使できてる、これが今の麻生自民党なんです。まるで大昔の自民党そのもの、と言っていいと思います。結局、こういう自民党であることを、私は非常に直観力が発達している部類なものですから、もう、これは自民党にいても無理だなと思ったんですね。で、今年の1月、離党しました。結局、自民党の限界を悟ったということですね。
上杉
今、渡辺さんがおっしゃった部分で、40年選手という政治家の名前が出てきました。江田さんは、ご存命だったら40年選手のお一人になるかもしれない橋本龍太郎さんの秘書をされていて、橋本自民党の官邸の中にいた、という立場で、現在の自民党を見てどうでしょうか。
江田
はい。実はその橋本内閣で初入閣をされたのが麻生太郎さんなんですね。誰も覚えてないでしょ。なぜなら何にもしなかったからですよ(会場笑い)。私は政治担当総理秘書官で内実を知る者として証言しますが、麻生太郎さん、経済企画庁長官として入られて、当時も金融危機、北海道拓殖銀行が倒れる、山一證券が倒れる、ほんとうは経済企画庁長官は大仕事をしてもらわないといけないのにですね、何もしないものですから、全く何の場面も、記憶にないんですね。麻生太郎長官が橋本総理のところへきて、経済の話をしたなんてことはいっさいないんですよね。
ちょうど20年前、私は通産省でセメント産業を監督していたんです。当時、弟の麻生泰(ゆたか)さんが麻生セメントの社長ですよ。麻生泰さんが一週間に一度くらい私のところへ来るんですよ、ちょうどセメント産業が円高不況で、セメントだけでなく鉄鋼も厳しい。で、僕のところへきて「是非助けてください」と。「とにかく兄貴がめちゃくちゃにしたもんですから」と言ってね。「兄貴がめちゃくちゃにした会社をなんとかしていますから江田さん助けてください」と言ってましたよ。太郎さんの親父さんの太賀吉さんがですね、「いやあ、太郎が会社辞めて衆議院議員になってもらってよかった」と。「あと一日やっていたら会社つぶれてた」と言ってね。(会場笑い)。
私は、伝聞情報ではなくて、じかに知っていて、「彼を総理大臣にしたらぜったいだめだ」と言っていたんです。そのとおりになったんですね。
だけどね、麻生政権、発足したときにね、47%の支持率だったんです。今度、4度目の総裁選で、舛添自民党になったらね、支持率は40%行くんですよ。 舛添さんは、あの40年選手に支えられているんですよ。それで今があるんですよ。ですから、その正体を是非、見破っていただきたいと思います。
鳩山民主党をどう見るか?
上杉
鳩山民主党が政権をとるのではないかという状況のなか、田中さんは、かつていた政党として、民主党についてどのようにごらんになっていますか?
田中

私は、民主党を最初5人で立ち上げたメンバーのひとりです。鳩山由紀夫さん、五十嵐文彦さん、簗瀬進さん、海江田万里さん、そして私、田中甲。麻布十番の小さなマンションの一室で、政策、当時まだマニフェストといいませんでしたが、政策を作って、民主党という名前にしよう、と。それは自治省で名前が政党名でとれるかどうか調べてみよう、とか、そんなことを話し合っているところからだったんですが、その後、どどどっとですね、元社会党の国会議員が入り込んでくるんですね。そして労働組合、例えばですね、郵政の場合は、全逓、とかなりますけれども、そういう団体が、応援組織としてくっついてきちゃう。
こういう動きがおきてきますとね、皆さん方はご存知ないと思うんですけれども、民主党の党本部のなかには、元社会党の職員がほとんど牛耳っているんですよ。永田町だけではないんです。全国47都道府県の民主党、たとえば、千葉県連ですとかね、埼玉県連、もっと離れて山口県連とか、どこへいっても、そのなかには社会党の元職員が、きちっとそのなかに入り込んで、ぜんぶコントロールしている。そういう意味ではですね、社会党に軒先を貸した民主党が母屋をとられちゃったと(笑い)。
政官業、これは、経団連、地域に行くと商工会議所。政官業の癒着を持っている自民党と、一方の、政官労、の癒着を持っている、とくに官公労という公務員の労働組合と癒着を持っている民主党のグループと、ほんとうに、民主党さん、公務員を抱きこんでしまって改革ができるんですか、と。官僚主導というのを是正できるんですか、ということです。
私の民主党批判、あまり強く言うと、元民主党にいただけに、ちょっと言いずらいところもあったんですが、私はここで、自民党でも民主党でもないところに一定の勢力が集まってきませんと、ただ単に、自民党から民主党に、時計の振り子がふれるように動いていくだけで、時が流れても新しい扉は開いていかない、というふうに思っているんですね。だからこそ、政界再編の機軸、核になる、そういうグループが出てきて、創りかえていく、そういうエネルギーを発していかなければいけない、そういうふうに思っています。
鳩山邦夫グループ、また民主党との連携は?
上杉
今、新しい第三極という話が出ました。かつては民主党の首脳部にいた鳩山邦夫さんのグループは将来的に、民主党と政界再編の核となる可能性があるのか、あるいは、連携する展望というのはあるのでしょうか。
渡辺
鳩山邦夫さんは、私が離党したときに「夢のない離党をしましたね」とおっしゃいました。ですから是非ね、夢のある離党をしてほしいな、と私には思えるんですよ(会場笑い)。そこまで腹くくっていれば、ま、本物かな、という気がします。そこから先は、我々の立てている旗、つまり地域主権、脱官僚、生活重視、これが一致するかどうかの話で、そのあたりはまだちょっとわからないですね。我々のアジェンダ(課題)とどれだけ一致するか、これによると思います。
一方、お兄さんの鳩山由紀夫さんのほうは、この間、私と江田さんと由紀夫さんと菅直人さんと4人でお会いしました。我々が呼びかけたのではなくて、あちらが我々に呼びかけて、豆腐屋さんで豆腐食いながら、いろいろお話をしました。最終的にはですね、「これから連携していきましょう」と。つまり、我々の考えている、脱官僚、地域主権、生活主権、これは鳩山さんの民主党が掲げる旗とそう変わらないですね。ただ、地域主権でいえば、地域主権型道州制をやっているわけですよね。今までの民主党は、道州制ではなくて、300自治体の二層構想ですから、これは中央集権だよな、と誰が見たってそう思いますよ。ですから、鳩山さんになって我々に近づいてきたかなと。まあ、マニフェストがどうなるかわかりませんが。そういう点でも少しは重なってきたかな、という感じはあります。
江田

とにかく次は政権交代しないと。選挙のあと、たとえば、舛添自民党で、自民党政権が続いたら、日本は確実に終わると私は思います。しかし、民主党中心の政権になったときにね、ほんとうにやるのかどうかしっかりと監視しないといかん、そういう勢力が要ると思うんですよ。マニフェストどおりにやらなければお尻をたたく役目のグループ、というか、新党、政党というものが要るんです。それで、民主党中心の政権になってやらないのなら、そのときは三行半を突きつけて、やっていくということも必要でしょう。
我々が究極的に求めているのは、まっとうな政党政治なんですよ。まっとうな二大政党制なんですよ。ようは、基本政策ぐらい一致させた政党があって、それを皆さんが選挙のときに判断をして、投票して。だから、ここに投票すれば、この国は右にいくんだ、とか、こっちに投票すれば左にいくんだ、ということがあらかじめわからないとですね、皆さん、投票の選択肢たりえないじゃないですか。だからこういった政界再編というものは、次の選挙だけじゃ、正直いってできません。来年の参議院選挙、あるいは次の次の衆議院選挙、それくらいかかって、やっと日本にも、まともな政党政治が根付いていく。
まどろっこしいかもしれないけれども、国民のみなさんには、「おまえ、なにやってんだ」といわれるかもしれないが、私はこれは日本に健全な民主主義を定着させるコストだと思っているんです。なにとぞご容赦ください。
政治と金の問題
会場男性
私は、いい政治には金がかかると思います。脱官僚で戦っていくのに資料そろえたり、データそろえたり、最低10人くらい後ろに構えてサポートしていかないとならないと思うんです。
江田
ご意見は私とまったくいっしょで、マニフェストにそれは書いてあります。480人衆議院議員は300人でいい。比例代表で、なぜか小選挙区で落ちるのに、ゾンビのように生き返ってくる比例代表の議員というのが180人もいるんですね。それは全部、廃止する。国会議員にはですね、議員宿舎とか、秘書の給与とか、ぜんぶいれると1人あたまだいたい1億円かかっているんですね。180人減らせば、180億円捻出できる。参議院議員250人要りますか?参議院なんかいらない、っていうやつも多いんですよ。でもね、これね、憲法改正がいるんです。憲法改正のときは、衆議院と対等合併して、一院にする。それが目標ですけれども、それは時間がかかるので、その前に、242人は100人でいい。50人でもいい。
官僚への注文
会場男性
日本の官僚は、菊のご紋のパスポート持ってニューヨークの領事館など行っているけれども、どれだけの決意を持って、日本のことを思っているのか。少し、はっぱかけておいてください。お願いします。
江田
これはね。正直言って、外国に行くのは役人パラダイスといわれています。ようは、仕事をするんじゃなくて、遊びに行くんです。外務省の役人がいちばんそれをやっていましてね、だから日本はいつまでたっても、経済協力で1兆円近いお金を毎年出していたんだけど評価されないんですよ。それはなぜかというと、大使がふんぞりかえってパーティばかりやってるからです。
お金は、在外勤務手当てといって、給料は3倍くらいもらっているんです、それでぜんぜん働いてない。それで、外交官というのはほとんど9割がたは外務省出身。こんな国はありません。。三分の一や半分はもっとやる気のある民間企業引退された方でもいいんですよ。一所懸命やります。そういう例もあるんですよ、だからそういう意味でね、外務省の大使の派遣もどんどん民間人を入れていく。
若手官僚はまだ志が高いです。だけど、そういう志がどんどん失われていくのが、だいたい40歳前後で管理職になるころなんですよ。そうするとね、上のほうから、「新しい政策を考えるなら、天下り先を確保しろよ」と。だから無駄な団体を作る。で、専務理事のポストを確保する。お金がないから無駄な補助金とってくる。そこに専務理事の給料もぐりこませる。こんな馬鹿なことをやって、大蔵一家だ、通産一家だという。80歳までですよ、皆さん。ようはその省庁に忠誠を尽くしていれば、80歳まで天下りが補償されるんです。
ですから、こういった大蔵一家、通産一家を叩き壊すというのは、なにも官僚バッシングだけでやっているのではないのです。若手官僚が、入ったときの志を退職するまで維持していけるように、霞ヶ関再生、それから、国民の皆さんの信頼を取り戻すために、私は天下りの全面禁止とか、埋蔵金は1円残らず、官僚のへそくりは全部出させるとか、国会議員の数も、官僚の数も減らす、とか、地方の出先機関も全廃するとかそういったことを訴えているわけですね。
公務員制度改革への圧力
上杉
安倍政権時代、公務員制度改革の先頭に立ったのが、渡辺喜美さんなんですが、結果として、その公務員改革、現時点では骨抜きになっていると思うんです。具体的に、圧力のようなものがあったらお聞かせください。
渡辺

相当骨抜きにされました。
私が大臣をやっているときに、江田憲司さんが質問趣意書を書いて、送ってきました。質問趣意書に対しては2週間以内に答えを出さないといけないのですね。閣議で決めるんです。江田さんは、「押し付け的天下りはやってんのか」って聞いてきたんです。だから、私は「やってます」って(会場笑い)、ま、そういう言葉じゃないけど、そういう意味のことを書いたんです。そしたら、事務次官会議が猛反対しましてね、きょうは特別大サービスで話しますけれども(会場笑い)、早い話が、財務次官でしょ、それから経産次官、それから警察庁長官、当時、漆間さんですよ。それから金融庁長官、この4人が猛反対をして、その答弁書を否決しちゃったんです。これは、大騒ぎになりました。
そういう闇のルールがやたら多すぎる。この、闇のルールをやめさせよう、というのが、公務員改革の趣旨ですね。つまり公務員制度は身分制なんです。一種試験合格者がキャリア、二種三種合格者がノンキャリ。で、一種だけが昇進のスピードが早い。こういう身分制をやめさせようと。だから、真に実力主義で、ノンキャリだってほんとに立派な人、たくさんいるんですよ。例えば国税専門官が国税庁長官になれるか、って言ったってなれないんだから。それっておかしいじゃないかって。だから、こういう身分制をやめさせる。そして、省益ではなく国のほうに忠誠心が向いた、「日の丸官僚」を作る。これが我々の肝なんですね。だから、こんなこと、当たり前じゃないですか。当たり前のことやろうとしたら、「あんた、身元調査されるから気をつけろよ」だとかさ、身元調査と言ったら、早い話、これとこれの話ですよ(会場笑い)。今でもやられていますけどね。こんなことに屈していたら、政治家なんてできませんって。改革なんてできっこないんです。我々はまさにこういう脅しをはねのけて、討ち死にを覚悟にやっていくんだという集団を作ろうとしているわけです。(会場拍手)
外交・安全保障について
会場男性
日本の外交とか安全保障に対するお考えをお知らせいただきたいのですが。
渡辺
このあいだ、海賊対処法というのが衆議院で再議決されました。我々は衆議院段階から、この法案には賛成をしています。民主党は最後まで反対だったんですが、民主党の反対理由というのはよくわかりませんね。ようするに、国会の事前承認が必要だとか、いう理屈なんだけれども、ようは社民党に対する配慮なんですね。民主党が仮に衆議院で過半数とってもね、参議院は過半数とれないでしょ。民主党プラス国民新党でも1人足りない。いちばん手っ取り早いのが5人いる社民党。参議院に5人いる社民党。それで社民党に気つかって、ああでもない、こうでもないって言ってやってるうちに、やっぱり反対だと。こうなっちゃうんですね。これはね、非常におかしいですよ。こういう安全保障の基本的な問題についてね、政権が変わるたびにころころ変わるというのは私は国益にそぐわないと思います。
財源について
会場男性
財源のことをお聞きしたいのですが。不景気でも今、ばんばん国債を発行しています。どこかで減らすという仕組みを作らないと、このままではどうしようもないと思うのですが、これについてはどう思われますか。
江田
我々は選挙の前に、財源も出しますけれど、今現在の中間報告しますとね、ないないといわれていますが、あと3年間で30兆円は出してみせます。
ひとつめは天下りの全面禁止ですね。これはよく言われるように、25000人の官僚が4500団体に天下って、12兆円の税金が投入されているわけですね。我々も、12兆円、ぜんぶ無駄だとは言いません。しかし、そのうちの4、5兆円くらいは出せる。
次がいちばん大きいのですが、特別会計、独立行政法人のいわゆる埋蔵金ですね。この埋蔵金については、我々が数年前から指摘してきたんですよ。この3、4年でね、実際30兆円、発掘したんですよ。で、みなさんのために使ったんですよ、借金の返済や生活に。ないないといっていた30兆。特別会計、独立行政法人、やっとバランスシートが導入されたんですよね。21世紀になって。会社では当たり前の貸借対照表。これをやっと国ベースでも導入しましたので、それを分析してますけれども、この特別会計や独立行政法人で眠っているお金というのが、あと3年間で30兆円くらいはあると。
それから、さっき言った国会議員や官僚の人件費。例えば、国家公務員は33万人働いていますが、実は、中央、霞ヶ関で働いている人はたった12万人なんですよ。あとの21万人は地方の出先機関で働いているんですよ。この出先機関というのがくせもので、汚染米だ、事故米だというのを起こしたのは、農水省の出先機関で、農政局とか農政事務局です。
それからタクシー乗り放題。無駄使いしていたのが国土交通省の出先機関。談合、3年連続国土交通省の出先機関が北海道開発局、談合で摘発されたでしょ。ここに、21万人も働いているんですね。21万人、全部なくせとはいいません。警察とか、税の徴収とか、航空管制とかあります。だけど、10万人は少なくとも減らせるんですよ。33万人のうち10万人、三分の一、人件費が減らせるんですよ。今、5兆円ですから。国家公務員の総人件費。5かける3割で、1.5兆円出てくるんですよ。
ですから、言いたいことは、この3年間くらいはですね、一所懸命、我慢して増税せずに、とにかくかわいた雑巾、絞って絞って、3、40兆円確保して、それを医療や、介護や年金や子育て支援や雇用支援にあてていく。私も、それ以降は、消費税をあげてはいけない、とは言いません。とにかくそういうプロセスを踏むことがみなさん、大事じゃないですか。増税の前にやるべきことがあるだろうと。国会議員や官僚は身を切れ、というのが国民の声なんです。(会場拍手)。それを我々はしっかり受け止めて、マニフェストに書いて、この政界再編の荒波をくぐっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
選挙制度について
会場男性
選挙制度を変えていかなければこの国はだめだと思うがお考えを伺いたい。
田中
私は、政党助成金制度を導入して、国会議員がずいぶんサラリーマン化したというふうに思うんですよね。まず歳費をもらう。このほかに、文書通信交通滞在費、毎月100万円という金額が払われているんですね。これは経費ですから、税金がかからない、というお金が渡されて、かつ、そこに議員特権の話に踏み込みますが、どの電車に乗っても、無料ですね。新幹線だったらグリーン車に乗れる。飛行機だったら、すべてとは言いませんが、ファーストクラスで移動する。こういう議員特権がそのまま残されて、今の話、前の質問にかぶってきますが、行革を進めるとか、あるいは公務員改革を進めるとかいうことにおいて、最初に、江田さんもおっしゃっていましたが、国会議員が身を削る、襟を正す、そういうところをなぜ行わないのか。これは、お二人、現職にお聞きしたいのですが、こういう話をやはり議員のなかから出して、それこそ議員立法を作っていく、そういう流れが必要じゃないかな、と思うんですが。
江田

私はまさに強い問題意識を持っています。選挙制度を変えないと政治は変わらない。これは、著書「愚直の信念」の最終章に具体的に制度設計を書いております。というのはなぜかというと、ようは、政治家のレベルをあげるためには、世襲ばかりじゃなくて、普通のサラリーマンが志を立てたら、入ってこられるようにしないとならないですね、選挙制度。
じゃあ、そのためには何が障壁かと言いますとね、知名度の障壁と、お金の障壁があるんですよ、この2つの大きな障壁が。だから、これを下げてやらない限りは、絶対新しい人材が入ってこない。
そういう意味で、まずお金の障壁、これはね、選挙でお金がかかるっていったってね、かかっているのは事前運動にかかっているんですよ。衆議院の12日間の告示期間中はかからないんですよ。法定上限費用というのがありましてね、だいたい800万から1000万あれば、12日間働けるんですよ。
それから、街頭演説も、田中さんも僕もやっているんです。しょうがないけど、必要悪だと思うから。金、かからないやりかたは駅に立つのが一番なんですよ。だけど、ほんとはね、こんなね、街中で騒音出すというのはね、環境問題に無頓着ということでやめたほうがいいんです。
そのかわり、選挙期間中12日間、公開討論会を公営でやる。浦安市役所がね、外交安全保障で1回、教育で1回、景気で1回、社会保障で1回。5、6回やる。ね。しかも人集めもやる。広報もする。しかも、ローカルの地方版のテレビで放送してもらう。新聞に、論点ごとに詳細に報道してもらう。そういうことで、有権者がちゃんとそれ見てね、みなさんね、5,6回、テレビで公開討論会見たら、こいつが何者か、ってわかるでしょ。そうやって選べるようにすれば明日からサラリーマン、出られるんですよ。公営選挙で公営討論会立って。オバマもそうだったじゃないですか。こういう制度にぜったいしなくちゃいけないと思いますね。
改革の具体的構想は?
会場男性(茅ヶ崎市)
一部の権力、既得権、そういったものを打破していくために、天下り、わたりの全面禁止、天下りネットワーク解体、根絶、そして中央政府解体、霞ヶ関解体、地域分権改革、これらの諸改革が必要になってくるんだと思うんです。それらの諸改革の具体的構想をお聞かせ願えますでしょうか。そして中央省庁の再編成、その具体的構想も、今、たいへん重要な時期かと思います。
渡辺

まず政党がでたらめなんですね。本来、政党ができて、政党中心主義の選挙制度にしたはずなんです。それがなんでこんな閉塞感が蔓延しているか、というと、自民党のなかにも、民主党のなかにも、考え方がばらばらな人があまりにもいる。結局ですね、この政党中心主義の問題点は、ただ単に政党に、助成金を与えることと、政党に法人格を与える、この2つだけだったんです。政党とはなんぞや、という議論をまるっきしやってこなかったんですね。
だから、江田さんがさっき言ったように、小沢か反小沢かで、再編が行われる。我々は、まさに、まともな政党体制をつくる。そしてほんとうの政党中心主義をつくる。お金がなくても、二世でなくても、選挙に出られる。そういう制度を、政治体制を作っていこうと。そのための起爆剤に私たちはなりましょう、ということなんです。
これができれば、官僚主導から政治主導への転換は簡単にできます。中央集権から地域主権への転換は簡単にできます。簡単なことなんです。つまり、政治主導というのは、内閣主導なんです。官邸主導なんです。内閣に、人、政策、お金、この3つを集中すればいいんです。
内閣人事局を作って、幹部人事の一元管理をやる。幹部は特別職にしちゃう。だから降格できるようになる。天下りしなくてすむようになる。天下りそのものが必要なくなるんですね。
それから出入り自由にします。民間からの中途採用もOKです。今みたいな、一種、二種、三種の身分制はやめます。だから、どういうルートから行っても幹部になれる。民間からきても幹部になれる。そういう制度を作ります。それと、政策。これも、裏方スタッフを総理大臣と大臣につけます。さっきは、国会議員にスタッフをつける話でした。こんどは、総理、大臣、この両方に裏方スタッフをつける。これが大事なんです。
3つ目、お金。今、財務省が仕切っている予算を、内閣予算局を作って、ここでお金を充填、配分していくようにする。各省設置法はやめる。廃止する。そうすれば、まさに官僚主導から政治主導へ、中央集権から地域主権への全面転換ができるようになる。
若者の政治参加について
会場男性(市川市24歳)
この会場を見ても、僕みたいな若い人はいない。政治に若い人が興味がないということで、20代、30代が積極的に政治に興味を持っていかない限りは日本の将来は好くなっていかないと思うが、若者の政治参加に対して、なぜ興味がないのか、どうすれば若者が興味を持つのか、お考えを聞きたい
渡辺
若者の政治参加。これは、ぜひ、やってみてください。まず行動することです。まず、自分が、あ、この人、なかなかよさそうだ、と思ったら、その人の応援をしてください。たとえば、田中甲の選挙運動を、あいてる時間でいいですよ、やってみてください。選挙運動を手伝うということは、まさに、選挙運動そのものなんです。まさに、いちばんいい政治の現場の感覚がわかります。感動がわかります。落選したときには残念がわかります。だからこんないい、政治教育、政治参加の場はないんです。是非、やってみてください。
田中

若者を政治に取り込めということで、私も実は、そういうNPO団体と交流をはかっていました。法案も出しました。残念ながら当時、民主党で、まだそれを必要としているのか、ということで、まだ具体的に提出されていない段階で、18歳選挙権の話がまだ出てきていないと思うんですが、若者をどんどん政治にとりこんでいくということが、私は必要だと思って、18歳選挙権の法案を作って残してきました。これをぜひまた、提出していく流れを作っていきたいと思うんですけれども。
同時に、学校教育のなかででも、今の自民党がいいのか、民主党がいいのか、というディベートは難しいと思いますが、どっちもよくないという結論になってしまうのかもしれませんが(笑い)。アメリカの場合には、高校生の頃からですね、共和党がいいのか、民主党がいいのか、ということを、政策を一つ一つあげて、ディベートをしていく、そういう時間をちゃんと経験していく、そういう若者たちが、政治におのずと関心を持っていく。そういう環境づくりが必要かなというふうに思います。

